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ただの腐女子向けアニメと侮ることなかれ! 『ユーリ!!! on ICE』感想・評価・レビュー【アニメレビュアーズ#29】

 

異種族の風〇をレビューする某アニメに倣って、僕が(全話)視聴したアニメの感想や評価をネタバレ有りで書いていく「アニメレビュアーズ」

 

今回は、”男子スケート”をテーマにしたスポーツアニメ『ユーリ!!! on ICE(ユーリオンアイス)』の感想・評価・レビューだ。

視聴前のファーストインプレッションは、「スケートが分からなきゃ楽しめないんじゃないか?」と懐疑的で、男性アニメファンから「どうせ腐女子向けのBLアニメだろ!」などと敬遠されているイメージが強かった。

果たしてTVシリーズ全12話の視聴を通して、その印象がどう動いたのか。

スケートに関する一切の知識や興味もない、いち男性視聴者目線からのレビュー記事となる。

 

【アニメレビュアーズとは?】

 

『ユーリ!!! on ICE(ユーリオンアイス)』作品情報

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©はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会
放送時期

2016年10月-12月

話数

全12話

ジャンル

スポーツ

アニメーション制作

MAPPA

 

『ユーリ!!! on ICE』あらすじ・PV

日本中の期待を背負って挑んだグランプリファイナルで惨敗… 故郷九州に帰ることになったフィギュアスケーター勝生勇利。

「現役続行と引退はハーフ ハーフ…」そんな気持ちで実家に引きこもっていた勇利のところに突然やってきたのは世界選手権5連覇のヴィクトル・ニキフォロフで… 日本の崖っぷちスケーター勝生勇利と、ロシアの下克上スケーターユーリ・プリセツキー。

2人のユーリと、王者ヴィクトル・ニキフォロフで挑む前代未聞のグランプリシリーズが今、幕をあける!

【引用:公式サイト】

 

 

『ユーリ!!! on ICE』スタッフ

原案:久保ミツロウ×山本沙代

監督・シリーズ構成:山本沙代

ネーム(脚本原案)・キャラクター原案:久保ミツロウ

キャラクターデザイン:平松禎史

音楽:梅林太郎、松司馬拓

音楽プロデューサー:冨永恵介(PIANO)

フィギュアスケート振付:宮本賢二

 

『ユーリ!!! on ICE』キャスト(声優)

勝生勇利:豊永利行

ヴィクトル・ニキフォロフ:諏訪部順一

ユーリ・プリセツキー:内山昂輝

イ・スンギル:野島健児

エミル・ネコラ:日野 聡

オタベック・アルティン:細谷佳正

ギオルギー・ポポーヴィッチ:羽多野 渉

クリストフ・ジャコメッティ:安元洋貴

ジ・グァンホン:本城雄太郎

ジャン・ジャック・ルロワ:宮野真守

ピチット・チュラノン:小野賢章

ミケーレ・クリスピーノ:前野智昭

南 健次郎:村瀬 歩

レオ・デ・ラ・イグレシア:土岐隼一

西郡 豪:福山 潤

 

『ユーリ!!! on ICE』評価

評価項目 作画 演出 音楽 声優 ストーリー キャラ 設定・世界観 雰囲気 面白さ
点数 10 9 8 8 8 8 8 8 8

お気に入り度:★★★

 オススメ度:★★★★

 

 

手描きのスケート作画に魅了される

本作は「”スケート”をアニメで描き切ること」を題材にした作品である。

そんなだけあってか、全部手描きによるスケート作画が本当にただただ凄かった。

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©はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会

動画枚数はあり得ないほど多いために滑らかで、氷を滑って飛ぶ流れの演出は洗練されており、スケートの表現をとことんこだわっている

しかもオリジナルの曲と振付で、誰も見たことのないスケート演技になっているのもポイントが高い。

本作のために雇った振付師の動きをトレースし、1枚1枚の画を手で描いて行ったのだろう。アニメーターの並々ならぬ苦労が伺える...

 

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©はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会

なかでもやはり主人公・勇利のスケートシーンには一番惹きつけられた。

彼の演技には”エロス”を多分に感じることができたし、最終回の滑りにはちょっと感動。

大会ごとに衣装が変わったり、カメラワークや演出に微妙な違いがあったりするものの、映像の使い回しがそれなりに多いのは気になったが。

 

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©はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会

しかし最も美しく魅了されたのは、もう一人のユーリことユーリプリセツキーの愛について”アガペー”。

一番ポテンシャルが高い選手であることを、一番気合が入った華やかなスケート作画で伝えている。

ゆえに最終回のグランプリファイナルで彼が優勝するのも納得できた。間違いなく優勝の演技をしていた。

 

 

汚泥のない素晴らしいスケートドラマ

コーチのために滑る者、ライバルのために滑る者、憧れの人のために滑る者、愛する恋人へのアプローチとして滑る者、大好きな妹のために滑る者、元カノに振り向いてほしくて滑る者、ただ己の色気を振りまきたい者、自分を見てほしくて自分のためだけに滑る者...

それぞれのスケート選手に、スケートに賭ける思いやバックボーン、大会を通したドラマがしっかりあるのが良かった。

それから、純粋に小動物のように可愛いと思えるキャラクターから、クールなイケメン、色気ムンムンの男、果てには何だコイツと思うネタキャラまで。みな被ることなくアニメキャラとしての個性が立っていたのも良い。わずか1、2話だけの登場キャラでも印象に残った。

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©はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会

個人的に一番好きになったスケート選手は、やはりというか何というか...世界選手権5連覇の偉業を持つ、ヴィクトル・ニキフォロフ

この絶対王者、いや絶対王子感を放つカリスマ性は、男の僕でも「きゃー!カッコイイー!」と惚れてしまうほど。

勇利とのブロマンス的カップリングを推して、耽美的かつ女性的に描かれていたのも相まって。

 

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また、選手同士が教え合ったり応援し合ったりと切磋琢磨する良きライバルの関係性にあり、サクサクと小気味よくストーリーが進んでいくのも気持ちよい。この美しい世界観に、変にピリついてドロドロとした鬱陶しい展開は求めていない。

そしてストーリーの結末は、優勝候補の選手がみるみる崩れて、ポテンシャルを一番発揮していたライバル・ユーリが優勝をもぎ取り、主人公・勇利が追うように2位の座に就くという着地へ。

典型的なスポ根モノの結末とは異なり、主人公は優勝できずに終わったわけだが、当初予想していたものとは違う意味で『ユーリ!!! on ICE』のタイトルが回収されたので、納得がいく結末である。

厳密には、主人公の表題曲が「YURI ON ICE」だったから、二度目にして最後のタイトル回収だ。勇利のためのドラマであり、ユーリのためのドラマでもあったと。

少し捻りを加えた王道のスポコンドラマであった。

 

 

女性キャラが可愛い!!!

僕は純度100%のノンケ男子なので、イケメンの美麗な姿や男同士のイチャラブを見るより、可愛い女の子をただ眺めてるだけの方がよっぽど好きだ。

そんな男性ユーザーにも朗報。男子がメインだからサブキャラでしかないが、女性キャラクターがめちゃんこ可愛かったのだ!!!

 

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ペロッ…これは失恋の味! ©はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会

まず、主人公・勇利に対する女性版ヒロイン的な立ち位置に”居た”西郡優子(真のヒロインはヴィクトル)。勇利のリンクメイトかつ初恋相手であり、今はスケートリンクを運営する幼馴染の妻。

勇利はプロとして世界に羽ばたいて行ったが、その代わりに初恋は叶わず、スケート仲間の男友達に取られてしまった...そんな非情なる現実を伝えてくれるキャラクターだったように思える。

ただのBLアニメであれば、彼女は不要な存在として会議段階で消されている。なぜならBLに女っ気は不要だからだ。だがあえて、現実味を出すという役割を与えてこの女性キャラを配置している点が、他の腐女子ターゲットアニメと比べて頭一つ抜けている。

また、基本的に彼女は三つ子の娘とともに日常パートのギャグ要員であるため、第1話でほんの少ししか掘り下げられなかったが、たったそれだけの描写で彼女と主人公の関係性を視聴者に理解させるのが巧妙だった。

本作にリアリティを持たせるために必要不可欠なキャラクターだったと思う。

本作はただの腐女子向けアニメではない。ノーマルな女性や男性にも観せようとしている。

 

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©はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会

可愛い女性キャラはまだまだいっぱい。

勇利にバレエ指導をするミナコさん(左上)は、オトナの女性って感じでエ〇かったね、うん。毎度応援に駆けつけてはイケメンなスケート選手に興奮し、アルコールを摂取して息抜きしてる辺りが、リアルなスケートファンのアラサー女性という感じがした。こういう若々しいアラサー居る。

シスコン選手の妹であるミケーレ(右上)は、何気に本作の裏ヒロインかも。笑ったり泣いたりと表情豊かなのが可愛かったね。色んな男に抱きついては食事に誘うなど、案外アプローチが積極的でヤ〇マン臭が漂っていたのは、ギャップ萌え…としておこう。

ユーリと仲睦まじい関係にあるミラ(左下)は、ユーリファンの女性からしたら殺害予告案件の女。彼氏が浮気しただけで半殺しにするなど、Sっ気の強い美人お姉さんたまらん。

イザベラ(右下)はJ.Jの婚約相手という端役でしかないのだが、メインヒロインばりの魅せ場シーンがあった。メインどころかサブでもない女性キャラの描写も抜かりない徹底ぷり。

 

 

現代チックでオシャンティーなOP・ED

本作は所々で、オタクが観てもいいのかと躊躇うほどのオシャンティーな部分が垣間見えた。

 

OPは、渾身のスケート作画を見せ散らかす1分半の映像。

ただし勇利・ユーリ・ヴィクトルが何度も同じ動きを繰り返すため、本質的には幾つかの映像素材をパッチワークで構築し、しっかり手を抜いた映像となっている。僕は騙されないぞ。

だがそれをほぼ感じさせないほど、衣装やら撮影処理やらつなぎ方やらをあの手この手で変えている。手抜きの隠し方が上手い。

またOPテーマ「History Maker」がスケートにマッチした良い曲なので、本編の映像美が凝縮された麗しく小粋なOPに仕上がっていると言える。

 

EDは、選手たちがインスタグラムに投稿したプライベート写真を寄せ集めた映像という体であり、どこか欧州アーティストのPVっぽいテイストに完成されている。

映像も音楽もとことん現代チックでオシャンティー。Twitterしか利用しないオタクを無視して、インスタなどのSNSを駆使するイマドキの若者を意識しているようにすら感じる。

 

 

まとめ:アニメで”スケート”を描くとはこういう事

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※点数は評価点数+お気に入り度+オススメ度の合計(100点満点)

たしかに”BLを露骨に匂わせるシーン”はあったが、素晴らしい映像や物語も手伝ってそこまで不快感は無かった。

それに、僕のようなスケート無知の人にもきちんと「フィギュアスケートとは何たるか」を説明し、流麗に王道を往くスケートドラマを見せてくれた。素直に”スケート”に熱中できた作品である。

視聴後は余韻が抜けきれず、YouTubeで何本かスケートの動画を見てしまったくらいだ。日本の男女ペアが「YURI ON ICE」を踊っている動画が一番のお気に入り。

 

スケートファンや腐女子の皆様はもちろん、スケートにあまり興味のない人や男性でも全然視聴することができる。

ただしあまり重厚ではなく、どことなく薄っぺらくてサラッとした作品に仕上がっているのは引っ掛かる。本稿を書くにあたって色々と調べていると、どうやらポーズや構図などのトレースが多々あったようで、その感想は的中していた。

まあ原作者が仰るように、たとえパクっていたとしても、元ネタさえバレなくてそれなりの独創性があり、なおかつ面白ければそれで良いのだ。この世にパクリやオマージュが0%の作品なんて無いのだから。

 

ぜひ次はこのスタッフで「女子スケート」を描いてほしい。

え? 続編として劇場版の制作が決まってるって?

もしかしたら劇場版も観るかもしれない。で、公開はいつになるんだよ?

 

 

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