異種族の風〇をレビューする某アニメに倣って、僕が(全話)視聴したアニメのレビューをネタバレ有りで書いていく「アニメレビュアーズ」。
小さい頃、近所のスーパーの2階にあった、特設の駄菓子屋を模した駄菓子コーナー。
そこに僕は百円玉を何枚か握りしめては通いつめ、あらゆる「駄菓子」を味わい尽くし、”駄菓子イーター”の異名で呼ばれていた…という過去がある。
そんな僕がつい最近、駄菓子を題材にしたアニメ『だがしかし』を視聴した。
ので今回は、”駄菓子イーター”の異名を持つ視点から、『だがしかし』というアニメをぶった斬っていこうと思う(ネタバレ感想や評価を書くってこと)。
なお、TVアニメ第2期『だがしかし2』は本編の尺や制作会社が異なる”別物”なので、この記事では言及しない(というか執筆時点ではまだ観れてない)。
『だがしかし』作品情報
放送時期 | 2016年1月-3月 |
話数 | 全12話 |
ジャンル | コメディ/グルメ |
アニメーション制作 | feel. |
『だがしかし』あらすじ・PV
駄菓子屋の息子・鹿田ココノツは、将来漫画家になることを夢みている。
だが、父・鹿田ヨウに店番を押し付けられ、漫画を描く時間を奪われてばかり。
そんなある日、枝垂ほたると名乗る少女が現れ、ココノツに「キングオブ駄菓子と言えば!?」と唐突に問うのであった。
『だがしかし』スタッフ
原作:コトヤマ(小学館「週刊少年サンデー」連載中)
シリーズ構成:高柳滋仁、加茂靖子
キャラクターデザイン:神本兼利
メインアニメーター:枡田邦彰、山崎正和
プロップデザイン:佐藤元昭、山本篤史、立田眞一
美術監督:高木佐和子
色彩設計:岩井田洋
撮影監督:本台貴宏
編集:平木大輔
音響監督:本山哲
音楽:大隅知宇、信澤宣明
監督:高柳滋仁
製作:シカダ駄菓子、TBS
『だがしかし』キャスト(声優)
枝垂ほたる:竹達彩奈
鹿田ココノツ:阿部 敦
遠藤サヤ:沼倉愛美
遠藤 豆:鈴木達央
鹿田ヨウ:藤原啓治
『だがしかし』評価
評価項目 | 作画 | 演出 | 音楽 | 声優 | ストーリー | キャラ | 設定・世界観 | 雰囲気 | 面白さ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
点数 | 9 | 8 | 7 | 8 | 7 | 9 | 8 | 8 | 9 |
お気に入り度:★★★★☆
オススメ度:★★★★☆
「駄菓子」に対する知識とリスペクトがある
アニメなり漫画なり、何かを題材にした作品を作るとき、その題材に対する深い知識とリスペクトがなければ、素晴らしい作品にはなり得ない。
本作はタイトルから察せるように「駄菓子」を題材にした作品のわけだが、「駄菓子」に対する濃厚な知識とリスペクト、そして多大なる”愛”を感じられた。
それらを体現しているのが、枝垂ほたるというヒロインキャラクターであろう。
彼女、ほたるちゃんから飛び出す、駄菓子のあるあるネタには共感 or ねーよ!…とツッコミができるし、歴史等の解説にはなるへそなるへそと勉強になる。
なかには、この駄菓子イーターと呼ばれていた僕でも知らなかった”うんちく”が多数...(まだこのネタを引っ張るよ)
©2016 コトヤマ・小学館/シカダ駄菓子
「開国しようよぉ~」のペリーにはちょっと笑った
また、ただ喋りで解説するのではなく、実践的な方法で紹介したり、映像を使って例えたりと、演出があの手この手バラエティーに富んでいるおかげで全く飽きない。
駄菓子の素晴らしさを伝えようという努力が滲んでいるので、するすると知識が入って来る。
そして、ほたるちゃんは次どういったアプローチで何の駄菓子を紹介するんだ!…とワクワクさせられる。
それから、ほたるちゃんは駄菓子をものすごく美味しそうに食うんだ...
このアニメを観ていると、無性に駄菓子が食べたくなる、駄菓子への底知れぬ興味が湧いてくる...少なくとも僕はそうなった。
ヒロインがエロ可愛い
©2016 コトヤマ・小学館/シカダ駄菓子
胸にある2つの凶器が邪魔している
で。
ほたるちゃんの食べる姿は美味しそうであるが、エロ可愛くもある。
なんで駄菓子を食べている女の子ってこんなにもエロいんだろ…?
男性へのえっちなサービスシーンは満載である。
©2016 コトヤマ・小学館/シカダ駄菓子
脚フェチには堪らない三白眼ヒロイン
そしてエロ可愛いと言えば、もう一人のヒロイン・遠藤サヤ(以下、サヤ師)も忘れてはならない。
金魚すくいの過去回想で、喫茶エンドウにいる金魚に話が繋がるのは上手かった。まさか金魚が伏線だったとは...
サヤ師とお祭りデートする夏祭り回では、サヤ師がデレデレで僕はムフフフ状態。
本作は「駄菓子」の一点張りではなく、ラブコメ要素も同居しており、ラブコメとしての一面も魅力的だ。
どう見てもほたるちゃんが勝ちヒロインなのだが...だがしかし! 僕はサヤ師を推したい。サヤ師とお医者さんごっこがしたい。
©2016 コトヤマ・小学館/シカダ駄菓子
脚!!!
また、アイキャッチのヒロイン2人はこの上なくエロ可愛くて、たった数秒しか表示されない一枚絵にも拘ってるな…と感心したものである。
本作のアニメーション制作を担当した「feel.」は、エロ可愛い美少女を描くのが本当に上手い。
エロ可愛い美少女でオタクを惹きたい作品は、ぜひ「feel.」まで制作依頼を(ステマじゃないよ)。
さて、「エロ」という単語を僕は何回書いたのだろうか...
だがしかし、気になった点も…
で。
ここまで本作を持ち上げておいてなんだが、気になった点が幾つかあるので指摘したい。
まず、ココノツがモテたい云々の話をする度、「お前モテてるだろ!」とイラッとしてしまう。
ココノツがモテていることに気付いている豆君もツッコめよ!!
最終回の「食べルンです」が登場するエピソードでも、これがずっと引っかかっていた。
あと、3話になってようやくOP・EDが完成するのもいかがなものか。
あんなにキマったOPとプリティーなEDなのに...制作スケジュール管理の低さが露呈している。
ちなみにOPはこの(⇓)シーンが好き。舐めるようなティルトアップ&謎ポーズ!
©2016 コトヤマ・小学館/シカダ駄菓子
まとめ:すべての「駄菓子」好きへ
作品に対するリスペクトを込めてレビュー本文では、見出しの繋ぎには「で」を入れて、逆接の接続語は「だがしかし」に統一させてもらったが、深い意味はないぞ!
駄菓子、ラブコメ(美少女)、ノスタルジー...
本作は明らかに、駄菓子屋で育ってきたおじさんホイホイなアニメだ。
露骨なえっちサービスがある辺り、女性にウケるのかは甚だ疑問ではある。
だがしかし、普通にアニメが好きな人(若者でも可)でも楽しめるような仕上がりだ。
21世紀に都会で生まれた若者である僕にでも楽しめたし、かなり好きな作品になった。
駄菓子が好きなら絶対に観ておくべき。