2025年7月、任天堂の新ハード「Nintendo Switch2」のローンチから約1ヶ月後に専用タイトルとして発売された『ドンキーコング バナンザ』。
ドンキーコングシリーズ久々の新作、それも3D。
そして『スーパーマリオオデッセイ』を作り上げた任天堂東京制作部による開発ということで、初報からこれは神ゲーだ!絶対にプレイしたい!と鼻息を荒くして待ち望んでいた。
しかし本作の発売日になってもSwitch2を入手することができず……
8月になってようやくSwitch2を入手することができ、年末のまとまった時間でほぼ完全クリアまでプレイすることができたので、そのレビュー・感想を書いていきたい。
#ドンキーコングバナンザ クリア‼️
— たゆすと@はてなブログ (@Heiho_tayutari) December 18, 2025
破壊こそ創造。展開を裏切り、ゲームデザインが逆転する終盤はサプライズの連続😳
ボリュームが凄くてクリア後もまだまだ楽しめそう。
密度、完成度の高い3Dアクションで楽しかった🍌🍌🍌#NintendoSwitch2 #DonkeyKongBananza pic.twitter.com/gq8t9vaxGC
エンドコンテンツの修練場系全部クリア‼️
— たゆすと@はてなブログ (@Heiho_tayutari) January 13, 2026
真エンディングが見れたのかな……?
残すはボスラッシュとバナナ&化石集めのみ🍌
終わりが見えるようでなかなか見えない😓#NintendoSwitch2 #ドンキーコングバナンザ #DonkeyKongBananza pic.twitter.com/LVNcmjxn76
| 発売日 | 2025年7月17日 |
| 対応ハード | Nintendo Switch2 |
| メーカー | 任天堂 |
| ジャンル | 3Dアクション |
| 推定クリア時間 |
通常クリア:15~25時間 |
| 筆者プレイ時間 | 40時間 |
『ドンキーコング バナンザ』評価:良かった点
破壊を核に置いたゲームデザイン

本作はスーパーマリオオデッセイの開発チームによる新作3Dアクションということで、きちんと3Dマリオの系譜を受け継ぎながら"ドンキーコングの新作"でなきゃならない仕上がりになっている。
そうだと言い切れる一番のポイントは、ドンキーコングの個性、怪力パワーを活かした「破壊」が核にあるゲームデザインだ。
ゲームを進めるためには立ち塞がる壁や床を破壊。敵やボスも殴るだけでなく、破壊されることで倒れるキャラクターばかり。
それから、世界の地形はゲーム側ですでにデザインされているのに、そのほとんどの地形は壊すことができる。
なので用意されたルートを無視し、自分で破壊して作ることでゲームを進めたり、収集物を集めたり。破壊から創造を生み出せるので、攻略の自由度が非常に高い。なんでもアリだ。
また、地形を破壊していると、アイテムを購入できるゴールドが出てきたり、収集要素のヒントが書かれたマップやパワーアップアイテムの入った宝箱が出てきたりするため、破壊そのものが目的にもなる。
破壊衝動が人間の根源的な欲求だとしらしめるように、破壊を核に置いたゲーム体験は刺激に満ち溢れている。
こんなことは赤帽子を被ったひげのおじさんにはできないし、Switchのスペックで快適に動いたかは怪しい。
マリオと差別化し、ドンキーコングとSwitch2のパワーをしらしめるという意味でも、破壊を核に置いたゲームデザインは素晴らしいと思った。
高密度で、ロケーション豊富なマップ

「破壊」というゲームデザインの特性上、ゲームは下に進んでいき、地上から星の中心へと階を潜っていくことで進んでいく。
つまりステージは地下世界なのだが、地下だとは到底思えないほどロケーションが豊富である。
平原、荒野、雪国、ジャングル、海、砂漠……
地下なのに海があって空があって太陽がある。この辺の世界設定の謎に言及されていたのも良かった。

そんな各ステージは、スーパーマリオオデッセイと同様に大きな箱庭。
1つのステージは階層に別れており、1つのステージにつき大きな箱庭が3つくらいある。
その中にバナナや化石といった収集要素、チャレンジステージや敵バトルステージに繋がる遺跡が所狭しと詰めて込まれており、とにかく高密度!
ちょっと歩けばバナナ、またちょっと歩いて少し怪しいところを探索したら化石。またちょっと奥に進んで敵を倒したら遺跡……
ゲームを進めるごとにチャレンジと報酬の連続で、常にプレイヤーに刺激と興奮が行き届くようマップの配置が計算し尽くされている。
おかげでゲームの辞め時を見失い、6時間以上ぶっ続けでプレイする日が何日も続いた。
いつでもアクセスできる5つの変身能力

自キャラのドンキーコングは通常でもかなり高性能なのだが、ゴールドを集めてアドレナリンゲージを溜めることで「バナンザ変身」というさらに高性能キャラに変身できる。
能力は破壊力アップ、ダッシュ速度アップ、空を飛んで滑空能力、敵や地形を吸い込める能力、ジャンプ力アップの5つ。
これら「バナンザ変身」はここぞという時に使う必殺技ではなく、頻繁に変身できるようゲージが溜まりやすく調整されている。
この出し惜しみしない高性能がさらにゲームを「破壊」に導く快適な要素として作用している。
チート級ほどの能力がなく、あくまでも攻略の幅を広げる程度で調整されているのもミソだ。
とくに滑空能力は難しい仕掛けをスキップできたりとかなり便利だった。
大ボリューム

バナナや化石といった収集要素をできる限り集めながら通常クリアで25時間。
その後、エンドコンテンツをクリアしつつ収集要素のコンプリートに15時間。計40時間プレイした。
収集要素を無視し、ストーリーのクリアだけ目指したら10~15時間くらいかな?
密度が高いうえに、収集要素を全部回収しようとすればとんでもないボリュームだと感じた。質・量ともに申し分なし。
しかもこれDLC抜きだからね?
DLCを買ったらさらにまだ遊べるという。もうとっくにお腹いっぱい。
終盤のどんでん返し、嬉しいファンサービスも
本作はドンキーコングのデザインはもちろん、オブジェクトや敵キャラクターまで今作からかなり一新されているが、初代『ドンキーコング』や『スーパードンキーコング』などシリーズ過去作を思わせるチャレンジステージが登場しファンサービスを忘れなていない。
そして終盤では原点に立ち返るような嬉しいサプライズが。
ラストバトルは激アツ!!!
下へ下へと進んでいくゲームデザインが逆転したのもどんでん返し感がすごい。
スーパーマリオオデッセイへと繋がる、ディズニー映画のようなストーリー。エンディング曲が本当に素晴らしかった!
『ドンキーコング バナンザ』評価:気になる点
バナナを5つ取るたびにスキルツリー画面が出る
本作にはスキルツリー要素がある。
バナナを5つ集めるごとにスキルポイントを1ポイント入手でき、このポイントでドンキーコングの能力を解放していくといった感じだ。
序盤は1~2ポイントで解放できる能力ばかりなので、収集要素が自キャラの成長にすぐ繋がっていくのは楽しい。スキルツリーシステムは便利にゲームを面白くする。
しかしゲーム中盤からは、スキル解放に3~5ポイントが必要になってきて、ななかなかスキルを解放できなくなる。ここまでは普通だ。
けれどもバナナを5つ集めるたびにいちいちスキルポイントゲットと表示され、スキルツリー画面に強制移行する(スキップ不可)。
これがゲームテンポを削いでいると感じた。


スキルツリーは十字キーの上を押せばいつでもアクセスできるのだから不要だ。ゲームの序盤にスキルツリーの存在と、能力の強化方法を教えてくれるだけで導線は良かったと思う。
バナナはテンポよく結構頻繁にゲットできるだけにほんと厄介。
衣装チェンジのロードが妙に長い

本作は、最初のゲーム起動やステージ(階)間の移動による大きなロード時間も10秒ほど。ステージ内の移動は、階層間であってもナラティブに繋がっていてロードなし。
ファストトラベルも爆速で、本当に快適!
だからこそ、クローゼットで衣装を着替えるときの何気ないロード時間が気になってしまった。
1~2秒で終わってほしいのに、なんか妙に長くて「うーん……」ってなるんだよ!
衣装はドンキーのズボン・ネクタイ・毛色、相棒ポリーンの服装の計4種類で、その数はかなり豊富でかわいいデザインばかり。
新しいものをゲットするたびに変えたいし、衣装にはバフ効果があるからステージの環境によっても変えたくなる。
でもロード時間が微妙に長くて億劫で、衣装チェンジが少しハードルの高いものになっていた。
処理落ちがちょくちょくある
動作は1080~1440pの2160pアップグレード、60fpsで安定しているようだが、破壊や敵の数が多かったりして処理が重くなるとフレームレートが落ち込む場面がちょくちょく見られた。
普段のゲームプレイなら容認できる範疇なのだが、なんとゲーム全体でも最も重要なシークエンスといってもいいラスボス戦で処理落ちが”かなり”見られた。
おかげで変にダメージを喰らったりしたし。吸い込んだり吐き出したりやり過ぎなんじゃない?笑
『ドンキーコング バナンザ』評価:まとめ
『ドンキーコング バナンザ』は、密度・ボリュームともに文句なし。
任天堂らしい、丁寧に作り込まれた3Dアクションであり、現代の水準を満たした快適で爽快なゲーム。
2025年にリリースされたSwith2ソフトで最も評価されているのも頷ける完成度だ。
しかし正直なところ、スーパーマリオオデッセイは超えていないと感じた。
収集要素に付随するテンポ感もそうだが、マリオオデッセイは原点回帰しながらマリオの幅を広げた、革新性のある傑作だった。
それに対し本作はあくまでもスーパーマリオオデッセイの方法を則り、ゼルダシリーズ(主にbotw~tok)も見習った、模倣による優等生といった印象。
ちょっと厳しいかもしれないけど、Switch2を買ったからには絶対に遊んでほしいおすすめタイトルなのは間違いないので、ドンキーコングシリーズ未プレイであっても是非手に取ってほしい。




