2021年の良かったアニメソングTOP30を布教したーい!の回。
筆者が100曲近く聴いた中から、独断と偏見で厳選して30曲に。紹介文というよりは批評文になってしまった。
ランキング対象はその曲のリリース年ではなく、その年に放送・上映された作品の楽曲というルールで決めさせてもらう。
つまり、ずっと昔にリリースされた曲がこの年になってアニメの主題歌に起用された場合も対象となるが、鮮度と完成度の高い新曲が揃う中でランクインする可能性は難しくなるだろう。
まだ未開のアニソンを開拓したい人、最近のアニソンはよく分からないという人には是非参考にしてもらえると嬉しい。
2021年アニメソングランキングTOP30
第30位:春うらら/GENIC
作品:TVアニメ『フルーツバスケット The Final』OP
いかにもavexなイケイケの美男美女グループが歌う、新版『フルーツバスケット』のラストを締めくくった春ソング。
もう終わってしまう…その寂しさや余韻をしっかり残してくれるんだけど、とても前向きで明るい”新しい春”を感じさせる。
また一人ずつ歌っていってサビでユニゾンするのも、十二支たちの呪いを解いてまた一つになるストーリーと重なり、新アニメ版フルバのラストにすごくマッチする。
ただ、2番のラップは蛇足のような...TVサイズが丁度いい。
第29位:五等分ノカタチ/中野家の五つ子
作品:TVアニメ『五等分の花嫁∬』OP
1期のOP曲「五等分の気持ち」から垢ぬけて落ち着いた印象だ。スカートをまくっていたJKがJDになってロングスカートを履き出したような。
物語が進んだことによる五つ子たちの成長や心情の変化が、歌詞にきちんと反映されているのがグッドポイント。
1、2、3、4、5...と五つ子たちが風太郎に対する思いを順番に綴っていくA~Bメロは、五つ子たち一人ずつを味わって聴いて。そして肝心のサビは、風太郎に届けと言わんばかりに歌う五つ子クインテットを浴びるように聴きたい。
中野家五つ子たちの魅力が500%詰まっている。
第28位:人生イージー?/DIALOGUE+
作品:TVアニメ『弱キャラ友崎くん』OP
UNISON SQUARE GARDENの田淵智也氏がプロデュースする8人組の女性声優ユニット「DIALOGUE+(ダイアローグ)」の2rdシングル。
作詞・作曲は田淵智也氏、そして編曲には田中秀和氏が参加しているから、とても新人声優アイドルの2ndシングルとは思えないほど複雑難解な曲になっている...初っ端から人生ハードだよw
ゲームを題材に主人公が陰キャからリア充にレベルアップするという作品なので、曲中には
- 随所にピコピコ音(8bit音源)
- 1番~2番の間奏でコンティニューのカウントが入る
- 2番のAメロでフリーズして再起動
...など”ゲーム”を連想させる様々な仕掛けが盛り込まれており、聴いていて退屈しない。
とりまファミコン風アレンジにしとけ、という考えが透けて見えるアニソンには飽き飽きしていたところだった。
第27位:アンダンテに恋をして/angela
作品:TVアニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X』OP
クラシック、アイリッシュ、ヨーデル、乙女っぽいメンヘル感...
色々な要素を闇鍋のごとくごちゃ混ぜにして、実力とキャリアに裏打ちされた上質なネタ曲を提供してくれる。
やはりAngelaは期待を裏切らない。
だが正直、はめふら1期のOP「乙女のルートは一つじゃない!」の方が良かったのでこの辺りで。
第26位:聖者の行進/キタ二タツヤ
作品:TVアニメ『平穏世代の韋駄天達』OP
TVアニメ『モブサイコⅡ』のOPテーマ「99.9」などを手掛けたキタニタツヤ氏。
そのオルタナティブロック的なアングラ世界を味わい尽くせる3分間。
Aメロは4つ打ちのビートでノリノリな感じ、しかしBメロになると突然静まり返り、徐々に4ビートが戻ってきて、サビで開放的なスタジアムロックに変貌する。
この起伏が人間の”狂い”を表しているようだと僕は思いましたまる
第25位:おもいでしりとり/DIALOGUE+
作品:TVアニメ『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』OP
変態アイドルソングでお馴染み(?)DIALOGUE+ 二度目の登場。
この曲の面白い所は、サビのセリフ歌詞が”しりとり”になっている作り手のアソビ心だ。
さらには一番最後のセリフ《一緒にいよう》が一番最初のセリフ《嬉しい》に繋がっていて、”おもいでしりとり”が延々ループしている。
曲全体の最後のフレーズ《届けるんだ!》も「DIALOGUE+」に繋がっているのかな?きっとそうだよね?
こんなアソビ、アニソン(アイドルソング)でしか成せないであろう。
第24位:雷火/ナナヲアカリ
作品:TVアニメ『平穏世代の韋駄天達』ED
シンセを多用したサウンドとナナヲアカリさんの高音が放つ”電波ソング感”が最高。
ヒップホップのエッセンスも入っていておちゃら気感がありながらも、結論→可愛いという感想にまとまってしまう。
第23位:楽園/フジファブリック
作品:TVアニメ『Dr.STONE STONE WARS』OP
個人的には志村さんがいた時期のフジファブリックの曲が好きなので、今のメンバーになってからのフジファブリックは聴いてなかった。が、近年にこんな傑作が出ていたとは。
1期のOP曲「Good Morning World」「三原色」が作り上げてきた『Dr.STONE』独特の雰囲気を引き継ぎつつ、ずっと先のことをやっているような。
最初はいまいちピンと来ないかもしれないけど、何回かリピートしているとイントロからゾクゾクしてしまう体に仕上がっているはず。
第22位:慈雨のくちづけ/SID
作品:TVアニメ『天官賜福』OP
中国が制作したBLアニメ『天官賜福』の日本版OPソング。
ナタリーのインタビューによると、ドレミファソラシドの第4音(ファ)と第7音(シ)を抜いた「ヨナ抜き」という音階で中国らしいサウンドを表現したらしく、
目を閉じて聴いているだけでもありありと東洋ファンタジーの情景が思い浮かんでくる。
箏や尺八の音色が心に染みるのは東洋人のサガなのだろうか?
作品とシドのイメージも合っているし、『黒執事』『ハガレン』に並ぶ良タイアップだと思う。
第21位:ストロボメモリー/内田真礼
作品:TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』ED
前作『SSSS.GRIDMAN』のEDテーマに続いて、煌びやかな青春の中にある脱力感が作品にピッタリ。
聴いている間は余韻を感じさせるけど、曲が終わったら綺麗さっぱりいなくなる後味の良さよ。
作中には一切出演してない声優さんがアーティストという形で作品に参加するケースも十分アリなんじゃないか?
第20位:めいど・うぃず・どらごんず♡/スーパーちょろゴンず
作品:TVアニメ『小林さんちのメイドラゴンS』ED
1期のEDは小林さん達の日常がまだ続いていくような気怠さがあったけれど、2期のEDは元気いっぱいにぐんぐん盛り上げてくる正統派。
《噛み合わない価値観も 噛み潰しちゃいましょう》の1フレーズが『メイドラゴン』という作品を言い表していて好き。
あと、声優さんたちがキャラクターになりきって踊っているMVが、現実が辛くなるくらいに可愛いから見て...
第19位:シュガーレス・キッス/三森すずこ
作品:TVアニメ『オッドタクシー』ED
ナイトディスコでかかっていてもなんら不思議ではない、80年代のユーロビート感満載!
『オッドタクシー』の作中で三森すずこさん演じる地下アイドル・二階堂ルイが歌っている曲だ。
過剰なくらいのシンセサイザーが星空さえ見えない都会のネオンを思わせ、『オッドタクシー』のエンドロールと相性バッチシだった。
第18位:境界線/amazarashi
作品:TVアニメ『86-エイティシックス-』2クール目OP
音は粘っこくなくて抜けていくのに、歌詞は力強くて全体的に重みがある。
「なぜ戦争をする?差別する?」そう訴えかけて離さない。すごい新鮮な曲...
人間や社会の闇を描くamazarashiは決して万人ウケしないが、刺さる人にはとことん刺さるバンドだと思う。
第17位:No.6/伊藤美来
作品:TVアニメ『戦闘員、派遣します!』OP
ジャジーというかブラスロックっぽい大人なアレンジで、アニソンの枠から少しだけ抜けた上品かつオシャレな曲。
合間合間に挟んでくるトランペットやフルートの音、間奏のベースソロが非常に魅力的で、なにより伊藤美来さんのあどけない歌声がたまらない。
ただ、『戦闘員、派遣します!』は下ネタギャグを連発する下品な作品、つまり楽曲とは真逆に吹っ切っている作品なので、タイアップする作品を間違えたのでは?と思ってしまうw
第16位:U/millennium parade × Belle U
作品:映画『竜とそばかすの姫』主題歌
King Gnuの常田大希氏が主宰する「millennium parade」が作詞・作曲を手掛け、作中の主人公「Bell」が歌唱を務めるというコラボ楽曲。
映画館の音響で聴いたこの曲は、あまりにも荘厳で美しく圧倒された。
ぜひスピーカーの大音量で聴いてほしい、すごいアニソン。
第15位:閃光/[Alexandros]
作品:映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』主題歌
2021年に加入した新ドラマーのエグイ手数が光る、とてつもない疾走感に溢れるロックナンバー。
サビに突っ込む寸前、警告音のようなギターの甲高いノイズがカッコイイ。聴けば聴くほどクセになり、鳴らない言葉が脳内で鳴り続けてしまう。
それは僕だけじゃなかったのか、鉄血のオルフェンズの「フリージア」に続いて2021年最大のネタ曲(風評被害)になってしまったが、まずはそんな無駄情報を取り払って聴いてくれ。
やっちゃいなよ!そんなネタMADなんか!
第14位:星の旅人/渡辺さらさ(CV.千本木彩花)×奈良田愛(CV.花守ゆみり)
作品:TVアニメ『かげきしょうじょ』ED1
歌劇団のスターになるため葛藤する少女たちを描いた『かげきしょうじょ』のED曲その1。
楽曲こそ使い回しだが歌詞と歌うキャラクターが異なる「シナヤカナミライ」と「薔薇と私」も作品のEDテーマに使われたものの、メインキャラ2人が歌うこのバージョンを代表的に選出した。
実際に宝塚で音楽制作を務めていた方が作詞・作曲・編曲を手掛けているだけあり、凛々しくも儚く美しげな印象がある。
また、歌詞が作中のキャラクターの心情にぴったりリンクしており、アニメを最後まで観るとまた一層思い入れが強くなるタイプの曲だ。TOP50なら他2曲もランクインしてた。
第13位:大河よ共に泣いてくれ/フランシュシュ
作品:TVアニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』OP
これはアイドルソングじゃない。アツい、なんか胸の内から湧き出るようなアツさがある。
サビに入る直前の《あ~!》の叫びとか、ラストの《SAGA》の畳み掛けとか。歌唱力で勝負していて痺れる。
どうやら1期からの”謎の特撮ノリ”は健在のようだ。
元ネタはドラグナーのOP「夢色チェイサー」かな? シンセの音はJourneyの「Separate Ways」っぽい。
第12位:旅人の唄/大原ゆい子
作品:TVアニメ『無職転生』OP1
アコースティックギターの温かい音がここまで似合う異世界モノ作品は今までにあっただろうか?
哀愁を誘い異国情緒に溢れている編曲が素晴らしいことこの上ない。
『無職転生』を代表する形でこの曲を選ばせてもらったが、『無職転生』の歌楽曲はどれもクオリティが高いので、全曲入ったアルバムをぜひ手に取って聴いていただきたい。
第11位:怪物/YOASOBI
作品:TVアニメ『BEASTARS(2期)』OP
2021年の一年間で最も再生されたアニソン。
1期のOPは『BEASTARS』のコメディ的な明るい面を描いていたが、2期のOPはダークな面にフォーカスを当てている。
キックに乗せてEDMっぽいグルーヴが強くなり、Bメロからピアノが入って良きアクセントに。
暗い雰囲気なのに聴いていて心地よいバランス感覚が流石である。間奏のフレーズも中毒性ある。
第10位:轍 ~Wadachi~/SPAYAIR
作品:映画『銀魂 THE FINAL』主題歌
轍(わだち)とは、車が通って道にできた車輪の跡のこと。
何もない明日だっていい、くだらない話だっていい、意味のないくらいでいい、そういう日常を辿ってきた僕らの轍は一つになって果てしない地図になる。
そんな風にどこまでも『銀魂』のことを歌っている。
「サムライハート」「サクラミツツキ」「現状ディストラクション」「I Wanna Be...」と、『銀魂』とともにキャリアを歩んできた彼らの『銀魂』に対する愛が詰まっている。
『銀魂』シリーズのラストを飾るにふさわしい曲だ。
第9位:少年少女/銀杏BOYZ
作品:TVアニメ『Sonny Boy』ED
青春パンクの疾走感、青臭さ全開。
「2000光年の列車で~」から始まるサビの果てしなさが、異次元で幾千もの世界を駆け巡る『Sonny Boy』そのものだ。
まあ夏目監督が自分の好きなもの(漂流教室的なSFとか、青春パンクとか)を詰め込んだ作品が『Sonny Boy』だから、合わない方がおかしいのだ。
OPソングもなければ前半はBGMすら流れないこの作品では、音楽として圧倒的な存在感を放っていた。
第8位:インパーフェクト/オーイシマサヨシ
作品:TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』OP
イントロの歌い出しでキタ━(゚∀゚)━!となり、その後のギターで心が離れないようぐっと掴まれる。そしてアップテンポのAメロで気分が高揚していき、Bメロで一旦落ち着かされ、サビで爆発的に盛り上がる!!!
この曲は不思議で、王道のロボットアニメソングや特撮のヒーローソングを踏襲した”アツさ”があるのに、青春や若さのカラッとした”爽快感”もあるのだ。
古くに取り残されがちなロボットアニメソング・ヒーローソングが、今という時代に合わせてアップデートされている。
また、前作『SSSS.GRIDMAN』のOPテーマ「UNION」(こちらはOxT名義)の対比っぽい作りにもなっている。
ほんとオーイシマサヨシはレベルの高い合格点をオールウェイズ出してくれるぜ...
第7位:BOY/King Gnu
作品:TVアニメ『王様ランキング』1クール目OP
作曲でいう王道のCメジャーキー(ドレミファソラシド)で曲が作られているが、趣向を凝らしたコード進行で冒険のワクワク感や先の読めなさを演出。
クラシカルな弦楽器の音色が童話のようなファンタジー世界を想起させるが、エレキギターのファンキーな歪みが泥臭さを感じさせ、涙を流しながらもしゃんと前を向いて歩く主人公・ボッジを思わせる。
『王様ランキング』のために作られた曲。それがひしひしと感じられる。
歌詞もボッジの背中を押すようなものだが、ボッジのような境遇にいる人達に勇気を与える外向きのリリックになっているのがなんともポップスだなぁと。
第6位:アノーイング!さんさんウィーク!/五十嵐双葉(CV.楠木ともり)他
作品:TVアニメ『先輩がうざい後輩の話』OP
あ、あのーいんぐ? さんさんうぃーく? なんじゃそりゃ!?
謎の造語タイトル、意味不明なようで意味が通っている愉快な歌詞、コーラスやセリフが曲中で入り混じるワチャワチャ感、2番Aメロが8bit風になる展開...
「もってけセーラー服」を彷彿とさせ、これぞアニソン!っていう感じがしてたまらない。
ちなみに作詞・作曲は「メランコリック」などで知られるボカロPのJunky氏で、同じ動画工房制作のTVアニメ『未確認で進行形』のOP・EDテーマも制作している。
第5位:ないない/ReoNa
作品:TVアニメ『シャドーハウス』ED
"絶望系アニソンシンガー"ことReoNaさん。
そのイメージと繊細ながらも味わい深い歌声、それからダークな曲調が『シャードハウス』のゴシックな世界観とマッチしすぎている。
アニソンとして文句の付けようがない完成度だ。
歌詞が「ない」に合わせて韻を踏んでいるのも気持ちよい。
第4位:Cry Baby/official髭男dism
作品:TVアニメ『東京リベンジャーズ』OP
なんと一曲のあいだに10回も転調している変態曲。
転調は楽曲の流れを変えたり、先の展開を予想させない楽しみを作り出したりする一方、あからさまだと和感を覚えて耳障りが悪くなってしまう。
しかしこの曲はその辺りの塩梅が絶妙で、メタルっぽいのにキャッチーという...
また、2番になるとBメロ以降の展開が1番と全く違うし、ラスサビでも転調するから最後まで気が抜けない。
そしてそれらの要素がフックになるから何度も聴きたくなるし、聴くごとにずるずるとハマっていく。沼だ。
CD売上ではなく再生回数が絶対のサブスク時代を賢く立ち回るヒゲダンの戦略にものの見事にやられた。
第3位:Sing My Pleasure/ヴィヴィ(Vo.八木海莉)
作品:TVアニメ『Vivy -Fluorite Eye's Song-』OP
テーマパークのキャストとして生み出された、史上初の自律人型AIである主人公・ヴィヴィが歌うオープニングソング。
冷淡だけどたしかに体温を感じ取れる八木さんの声質がぴったり。
また、歌唱AIが歌う生きることの嬉しさや悲しみ。そのニュアンスや感情表現が絶妙だ。
聴いていると100年の物語を一気に駆け抜けるように、ヴィヴィの活躍が脳裏にフラッシュバックする。
神前暁さんが作曲していて、”歌”を強く押し出した作品の顔なだけあり、2021年に発表されたアニソンの中でも特別印象に残る一曲だった。
アニソン好きな人はみんな好きになると思う。
第2位:残響散歌/Aimer
作品:TVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』OP
とんでもない社会現象になったTVアニメ『鬼滅の刃』の第2期OPテーマという事で、張り切って作ったんだろうなぁ...とひしひし感じられるこの曲。
遊郭編の妖しい感じや常夜の匂いがするものの、ポップスのど真ん中で綺麗にまとまっているのが本当に見事だ。
とくにサビのピアノが良い味を出していて、「残響!」のキメがめちゃくちゃカッコいい。
良い曲だと、誰もがそう認めざるを得ない2021年を代表するアニソンだろう。
第1位:愛のシュプリーム/fhána
作品:TVアニメ『小林さんちのメイドラゴンS』OP
メイドラゴン1期OPテーマ「青空のラプソディ」のハードルを軽々と超えてきた。
Aメロ~Bメロはラップになっていて底なしに明るく賑やかで、サビでは広大な空に抜けていくような上昇感と開放感があり、最後はちょっぴりしんみりとして終わる。
そんな構成は、悲しい過去を持ちながらも今を楽しんでいるトールたちのストーリーを感じさせ、
メイドラゴンが持つ現代的なテーマと個性的な世界観を明確に描きながら、京アニ、ひいては全クリエイターと全アニメファンにおくる応援歌のように思える。
「受け取るすべてがまるでメッセージ」「生きてるすべてのことがメッセージ」これらフレーズそのものがメッセージ。
僕のなかでは揺るぎのない2021年ベストアニソンだ。ありがとう、そしてこれからもよろしく。
2021年アニメソングプレイリスト
おまけとして自分のために作ったプレイリストを公開。
ランキング順どおりの曲順にはなってないが、ランク外にしてしまったけど好きな曲も全部入っている完全版だ。
基本的に放送順(クールごと)にまとめつつ、同じ作品やアーティストを固めており、特定の曲にアクセスしやすくしている。
また、通しで聴いたときの曲順も意識しているので、なにとぞ活用してもらえると有難い。
Amazon Music版
Spotify版
2021年のアニソンの総括
ちょうど流行の中心にいるアーティストが深夜アニメの主題歌を歌い、それがアニソンの枠を超えて大旋風を巻き起こす。
つまり、アニメのために書き下ろされた曲がそのまま一般的な流行りの曲になる。
2021年はそんなアニソンが急激に増えた印象だ。
2016年の「前々前世」、2019年の「紅蓮華」、2020年の「廻廻奇譚」と過去を振り返れば一般にまで行き届いたアニソンはあったが、割合が違う。
髭ダンもYOASOBIもKing Gnuもここにいる。これが2021年のアニソンシーンの特徴かと。
その要因としてはやはり、『鬼滅の刃』の大ヒットによってアニメ市場がより一般化したことが大きいだろう。
TikTokで女子高生たちがアニソンを流して踊っている。小学生が残響散歌を口ずさんでいる。飛べガンダムや残テくらいしか知らなかった親がCry babyを聴いている。
そんな世相をバックに、世間的に広く話題になったアニソンと、狭いオタクコミュニティの中で話題になったアニソンと、オタクの中でさえ支持している人が少ないけど俺は推してあげたいアニソン。
これらをどう1つのランキングに捩じ込むか、かなり苦労したw
このようなランキングを年別に作っていこうと思っているが、2021年分を作るだけでこの労力だからいつになるか...w
「あの曲が入ってない」「この曲を入れろ」…そんな文句は個人的なランキングのため受け付けてないが、
あなたの個人的な2021年アニソンランキングは受け付けているため、なにか異なる意見を持っているのならコメント欄に。
それでは、素敵なアニソンライフを!!