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海外では売れない日本のゲーム9選 日本でしか売れない理由を徹底考察!

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このサイトを見渡せば語るまでもないが、僕はゲームが好きだ。

ゲームが好きすぎるあまり、ゲーム業界の様子やゲーム市場の動向を見るだけでも楽しいと思えるようになってしまった。

毎週日本と世界のCSゲームのセールスをランキング形式で振り返る【週間ゲーム売上ランキング】シリーズの記事だって、そういった熱から生まれたコンテンツだ。

 

毎週のように日本と世界のゲーム市場の動きを見守っていると、よく日本市場と海外市場で”乖離”があることを感じる。

 

たとえば、以下のようなゲームを見かけたとき。

  • 世界的に見れば猛烈な勢いで売れているが、日本市場では鳴かず飛ばずな結果に終わるゲーム
  • アメリカのゲーマーには大人気だけど、日本のゲーマーには全然ウケないゲーム
  • 逆に日本ではすこぶる売れるが、海外では全く売れないゲーム

最後の日本でしか売れないゲームは、無論日本産のゲームである。

 

 

そこで今回は、「海外では売れない日本のゲーム」がなぜ海外ではウケないのかを徹底的に考察して行こうと思う。

この記事では、日本で作られたゲームのことを「和ゲー」と呼んでいる。

 

 

 

『ドラゴンクエスト』シリーズ

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日本では馬鹿みたいに売れるが、海外ではちっとも売れない日本製ゲームの代名詞。

 

「RPG」というジャンルをコンシューマーに持ち込んだパイオニアであり、この世の全てのRPGゲームに影響を与えた偉大なゲームである。

全シリーズ累計出荷数は8000万本を超え、日本では幾度も社会現象になり、もはや知らない人が居ないほどの国民的人気を誇るタイトルだが...

海外では全くと言っていいレベルで売上が振るっていない。

「RPGの先駆者で、日本では絶大な人気がある」という事は海外でも認識されているようだが、一般人への認知度やゲーマーへの人気はあまりない。

 

ドラクエが海外で売れない要因①:ターン制RPGの文化が根付いていなかった

そもそも「ターン制コマンド式バトル」というジャンルが海外のゲーマーにはウケない。

基本的に世界で売れるゲームは、アクションとRPGを融合させた「リアルタイム制バトル」なのだ。

 

”世界のFF”と呼ばれるあの『ファイナルファンタジー』ですら「6」までは海外で無視され、古臭いドット絵のターン制RPGなんて...という感じだったようだ。

 
ではなぜFFは世界に羽ばたけたのか?
それは、やはり「7」の存在だった。「7」は、当時としては世界トップレベルのスクウェアの技術力をもって作られた世界最高峰のグラフィックが、海外の人々にはことごとく刺さったようだ。
たちまち「7」は大ヒットし、それから過去のFFシリーズや「MOTHER2」「クロノトリガー」にもスポットが当てられ、ここでようやく海外にもRPGの文化が根付く。
 
いや待て、FFもMOTHERもターン制コマンド式バトルじゃないかって?
では、なぜこの波に『ドラクエ』は乗れなかったのか。
 

ドラクエが海外で売れない要因②:ローカライズが下手くそだった

『ドラクエ』が海外の爆発的なRPG普及の波に乗れなかった理由は、「ドラクエが海外へのローカライズが下手だった」という要素が絡んでいるように思う。
厳しい規制の中、堀江雄二氏の文章は中世ヨーロッパ風に翻訳され、「ぱふぱふ」などのお色気要素はカット。海外でも人気な鳥山明氏のイラストは欧米風中世ファンタジーに置き換えられ、タイトルも『Dragon Warrior』に変更。
そこに”ドラクエらしさ”なんてものは失われていた。
 
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やはり海外では美しいグラフィックやリアル寄りのジャンルがウケるようで、『ドラクエ』は一作目を複写し続けるRPGとして、名作には認識されなかったようだ。

 

あまりの売れなさに「Ⅴ」「Ⅵ」はローカライズされず、完全に海外では空気となっていた『ドラクエ』。

しかし、ジャパンアニメーションが世界で広く普及し始めた21世紀、実は『ドラクエⅧ』がヨーロッパで成功を収めていた。
『Dragon Quest』の名を冠してわずか二年での海外展開に、まるでアニメの世界に居るような感覚が味わえる美しいグラフィックがウケて、欧州のみで150万本のセールスを記録。
ようやく『ドラクエ』は8作目にして、グローバル展開のスタート地点に立つことができた。-

 

その後「Ⅸ」も欧州でヒットし、「Ⅺ」に関しては日本以外で最も売れたドラクエとなり、日本だけでなく海外でも高い評価を得ている。
まだまだ日本ほどの地位と売上を築いてはいないが、これからもどんどん世界に羽ばたいて行ってほしいタイトルである。
JRPGの紛れもない代表格なので、子供が親元を離れてくときの親のような寂しい気持ちに苛まれるけれど...

 

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S - PS4

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  • 発売日: 2020/12/04
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『モンスターハンター』シリーズ

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日本でしか売れないと散々2ch民に罵られていた『モンハン』シリーズ。

前のゲームと同様、日本では社会現象になるほどの高い人気で、シリーズ累計販売本数は6400万本を記録している。

 

しかし日本で絶大なブームを起こしていたPSP時代、3DS時代ともに海外市場では苦戦しており、”バイオハザードのカプコン”効果でなんとか世界合計50万本と言ったところ。

一時期は海外展開を一切やめて、ハードも任天堂機へシフトし、日本での売上・評価を全面に押し出していた。

その光景は、もはや日本市場だけで猛威を振るうモンスターと化していたのだ。

 

モンハンが海外で売れない要因①:そもそも携帯機が日本ほど普及していない

 『ドラクエ』と違い、本シリーズは全面3Dグラフィックのアクションゲームであり、傍から見れば海外でも十分にウケそうなものだ。

だが、海外での評価はあまり高くないというのが酷い現実だった。

  

『モンハン』がヒットした要因を探っていくと、僕は「マルチプレイの面白さ」にあると思っている。

最初に『モンハン』がヒットしたのは携帯機。複数のプレイヤーが『モンハン』を入れた携帯ゲーム機を持ち寄り、協力して共通のクエストをこなして行く”マルチプレイ”が、なにより一番盛り上がっていた。

マクドナルドにPSPを持った中高生らがたむろしている、という光景をよく見かけたものだ。

 

だが海外では、インターネットを介した対戦プレイは白熱すれど、友達とゲーム機を持ち寄って協力プレイというのはあまり盛況しない。

日本に比べて、ゲームを持ち寄りひとつの場所に集まるという文化があまり根付いていないのだ。

これが一番の原因である。

 

だから、日本と比較して海外では携帯ゲーム機が普及しない。

したがって、海外で普及していない携帯機の強みを存分に活かして作られた『モンハン』は売れない。

 

モンハンが海外で売れない要因②:海外市場を見捨てていた

『モンハン』が海外で売れない理由の一つとして、一時からグローバル展開を捨てて、日本市場だけをターゲットに開発・販売する方向に舵を切ってしまったのも大きいと思う。

より日本人好みのゲームへ、という要素が増えて行ってしまっていたのかも知れない。

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しかし、最新作「モンスターハンターワールド」は海外でも爆発的に売れ、非常に高い評価を獲得している。

日本:400~500万本、日本以外:50万本とかだったのが、日本:400万本、日本以外:1700万本となった。

そう、遂に初めて「モンハン」が海外でウケて、ちゃんと面白いゲームとして認識されたのだ。

むしろ日本市場での売上が若干減少し、世界で驚異的な売上を叩き出して、カプコン史上最も売れたゲームに輝いた。

 

これは、ここ数年でカプコンが全てのタイトルをグローバルで売って行く方向に経営方針を固めたのが非常に大きいと考えている。

一通り3DSでの開発を終えたモンハンチームも、この企業方針に則って、PS4という今世界で一番売れている家庭用ゲーム機で全力でAAAタイトルを開発した。

携帯機を持ち寄る楽しさを切り捨て、マルチプレイの面白さを削って。完全に”海外でも売ること”を目標にして...

 

まだ最新作の動向なので今後どうにでもなるが、続編がこれ以上世界で売れ続ければ「世界のモンハン」になることだろう。

 「ストリートファイター」「バイオハザード」「ロックマン」に肩を並べる...

 

モンスターハンターダブルクロス Nintendo Switch Ver. Best Price
 

 

『龍が如く』シリーズ

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海外にもコアなファンが多い、セガの稼ぎ頭である『龍が如く』シリーズ。

日本では大人のゲーマーに大人気の年齢層が高いゲームであり、シリーズは10作以上続いている。

...が、海外での売上はあまり芳しくない。

 

龍が如くが海外で売れない要因①:現代日本という舞台設定が海外ウケしづらい

海外では『YAKUZA』というタイトルでリリースされており、ゲームの外側も中身も”ヤクザ映画っぽい現代日本”全押しである。

この点が海外ではあまり受け入れられ難いように感じる。

Yakuza Kiwami (輸入版:北米) - PS4

外人が好きな日本は、漫画にアニメにサンリオといったフィクション・萌えや、武士に忍者に和食といった古い日本だ。

リアル寄りの現代日本という設定はどれも真逆であり、よほどセガや日本、日本のゲームや日本のヤクザ映画が好きなゲーマーしか手を出さないように感じる。

少なくとも海外ウケする雰囲気やパッケージではないだろう...

 

龍が如くが海外で売れない要因②:キャストが海外勢にはピンと来ない

日本では有名だが、海外ではあまり知られていない俳優や芸人などが、本人役のキャストとしてわんさか登場する。

成宮寛貴が出てきた所で、よほどのジャパニーズドラマライクでない限りピンと来ないと思う(別にディスってないよ)。

あのアイドルっぽいキャバ嬢なんかに至っては、同じ日本人でも知らねぇよ!って。

この要素は十分大きいのではないか?

海外のゲーマーにとって『YAKUZA』は、まさにヤクザっぽいただのおじさん達が、日本のオトナな極道世界を渡り歩くゲームにしか映らないのだから...

 

けれども、「6」以降本シリーズが海外で売れ始めているのだ。

PS2・PS3時代の芳しくなかったセールスはどこへやら。「6」の海外版は日本版と同水準の成功を収めていた。

日本=日本以外の売上なので、まだまだ主戦場は日本であることには変わりないが...

本シリーズの元となったとも言える「シェンムー」は、日本以上に海外での評価が高いので、もっと売れていいと思っている。実は『龍が如く』も海外での評価は高い。

 

「7」の海外での発売、セールスも楽しみである。あ、でもドラクエネタは日本でしか通用しな...キツイかァ!?

 

龍が如く7 光と闇の行方 - PS4

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  • 発売日: 2020/01/16
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龍が如く 極 新価格版 - PS4

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JUDGE EYES:死神の遺言 新価格版 - PS4

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『英雄伝説』シリーズ

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平成元年から続いている日本ファルコムの英雄伝説』シリーズは、日本で根強い人気を誇っている。

韓国や台湾を中心に、北米・欧州・オセアニアなどでも海外展開は行われているが、知名度は無に等しい。

その理由を探って行こう。

 

英雄伝説が海外で売れない要因①:日本ファルコムの開発力が追い付いていない

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英語圏では『TRAILS OF COLD STEEL』の名で発売されており、日本ボイスに加えて海外キャストによる新規英語ボイス、英語/フランス語マルチテキストも収録されてるという、パブリッシングの金の賭けよう。

だが、現実は1塁ヒットどころか3振空振り。

 

売れない理由は、単純に日本ファルコムの開発力が、グローバルで戦える域に達していない所にあると思う。

まずグラフィックがお粗末だ。日本人から見ても、あまり高いレベルにあるとは思えない。

海外、特にアメリカではグラフィック重視の傾向にあり、ゲームの内容がアレでもグラフィックで騙し、初動で勝ち取るアメリカ産AAAタイトルなんて多数存在する。

和ゲーでグローバル市場を席捲したいのなら、まずグラフィックで外人を魅了する必要がある。

 

しかし一部では、日本らしさが感じられるアニメ調のグラフィックや、日本のアニメっぽい設定・物語がウケて、成功しているJRPGも存在する。

だがそれは、『ペルソナ』みたく演出やデザインや世界観がキマっていて、当たり前だが全体的に完成度の高いものに限られている。

その辺りのJRPGと比較してしまうと、『英雄伝説』シリーズはまだ劣っている。インディーズゲームに毛が生えた程度にしか受け取られない。

 

英雄伝説が海外で売れない要因②:外国人ゲーマーは”映画”を求めている

また、作品の舞台が学園モノであり、”萌え”を推している作品は、海外市場ではまだまだニッチだ。

Steamではそこそこの売上を叩き出すも、コンシューマーに来てみればかすりもしないという結果がほとんど。

コンシューマーゲームを好む外国人ゲーマーの多くは、”遊べる映画”を求めている。”遊べるアニメ”や”萌え”は、ドラゴンボール級の人気作でない限り求めらない。

 

だが、日本人と感覚が近い中国や韓国、台湾などのアジア圏ではそれなりに頑張っているよう。

海外でも高い評価を得た『イース』シリーズに、日本ファルコムのローカライズの比重が傾いてはいるが、終焉に近づいている『英雄伝説』シリーズにも頑張ってもらいたいものである。

 

英雄伝説 創の軌跡 通常版

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  • 発売日: 2020/08/27
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英雄伝説 零の軌跡:改

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英雄伝説 閃の軌跡I:改 - PS4

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  • 発売日: 2018/03/08
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『イナズマイレブン』シリーズ

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スタジオジブリと組んでジャパンアニメーションの世界を冒険できた『二ノ国』、脳トレの次に欧州で受け入れられた『レイトン教授』。

ともに日本、海外ともに成功を収めた「レベルファイブ」であったが、日本以外は失敗に終わったタイトルもある。

 

『イナズマイレブン』シリーズ。

日本では小中学生の子供たちを中心に爆発的にヒットし、社会現象にも等しい盛り上がりを見せた。

だが、そんな日本と海外を比べてしまうと、その差は絶壁であった。

 

イナイレが海外で売れない要因:日本の子供たちがメインターゲットだった

企画の根源を見ていくと、ゲーム・アニメ・漫画などを絡めた、「レベルファイブ」が得意とする”メディアミックス展開”が初期から企てられていた。

”メディアミックス”という時点で、ほぼ日本市場をメインとしていることで間違いない。

 

そして、アニメの放送はテレビ東京の夕方枠であり、漫画の連載は月刊コロコロコミック。

そう、『イナイレ』は小中学生を主とした低年齢層をメインターゲットとしていたのだ。

はなから日本の子供たちしか見ていない。

 

狙いはことごとく当たり、未だにゲームもアニメも続編が展開されているので、商業としては大成功を収めたと言っても過言ではない。

海外展開は一応されているものの、あまり知れ渡っている様子がないのは、もうどうでもいいと思っているのだろう。海外パブリッシングはおまけ的側面が強い。

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「レベルファイブ」の他プロジェクトでは、『ダンボール戦記』『妖怪ウォッチ』も似たような状況である。

「レベルファイブ」は日本の子供たちの心を掴み、ブームを作り出すのがすこぶる上手い。

それと同時に、ブームを長続きさせたり、ユーザーを手放さずにコンテンツを守ったりするのが下手で、瞬間風速的なムーブメントにしか過ぎないのだが...

日本独特の味を持ちながら、国内外ともに十分に戦える戦力を保持している会社なので、これからの健闘を祈りたい。

 

イナズマイレブン1・2・3!! 円堂守伝説 (特典なし) - 3DS

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  • 発売日: 2012/12/27
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妖怪ウォッチ4++ -Switch

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  • 発売日: 2019/12/05
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『太鼓の達人』シリーズ

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日本で中高生から大学生、社会人まで幅広い年代に大人気の音ゲー『太鼓の達人』シリーズ

アーケードでは定番と化しており、家庭用でも何十万本単位でヒットする有名タイトルだ。

しかし海外では鳴かず飛ばずで、アジア圏のゲームセンターには沢山置かれているものの、日本ほど大きな盛り上がりは見せない。

その理由を考察だァ!

 

太鼓の達人が海外で売れない要因:音ゲーの海外の反応は微妙

そもそも論として、”音ゲー”というジャンルが海外ではウケづらい。

 

『太鼓の達人』は地域により収録曲が多少異なっているようで、アジア圏では日本のアニメソングが多数収録されている。

英語圏では「TAIKO DRUM MASTER」の名で稼働・発売されており、収録曲はほとんどが洋楽で、音声も英語なのだとか。

きちんと地域・言語ごとにローカライズされている。

 

だが、日本に比べて海外は音ゲーの文化が希薄だ。だから海外ではあまり火が点かない。

でも世界から見れば、日本の音ゲー文化の隆盛っぷりが異常なだけなのだ。

カジュアルなジャンルが日本人の国民性に適しているのか、ゲーセンやスマホゲームでも音ゲーは常に人気上位。日本人のプレイ動画は海を渡って度々話題に挙がり、「日本人の音ゲーマーはクレイジーだ」「俺らより未来に行ってる」などとコメントが付く。

そんな日本で『太鼓の達人』が断トツに売れるのは明白であり、引き合いに出したら「日本以外は売れないよね」という結論に辿り着く。相手が悪かった。

 

太鼓の達人 Nintendo Switchば~じょん!

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  • 発売日: 2018/07/19
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【PS4】太鼓の達人 セッションでドドンがドン!

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  • 発売日: 2017/10/26
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『無双』シリーズ

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歴史上やアニメのキャラクターで敵を一騎当千するストレス解消ゲーとして、PS2時代に一世を風靡した『無双』シリーズ。

ちょっとキャラクターやステージを追加したり、グラフィックを強化したりする程度で新作が発売されるため、飽きられているシリーズでもあるが...

海外での評判はもっと酷い。その連鎖で、ただでさえ少ないセールスが右肩下がりの傾向にある。

 

無双が海外で売れない要因①:シリーズに進化が感じられず食傷気味になっている

海外での『無双』シリーズは、ゲームシステムの発明は評価されているものの、

”ただの連打ゲー”だとか、”進化が一番感じられないシリーズ作”だとか言われている。

まさしくこれだろう。

もうゲームシステムから何まで、適当に適当を重ねた焼き直し。DLCも完全版商法もやりたい放題な、生きた屍と同化している。

これは日本人も多くの人が感じていて、それ以上に海外勢の人達の方が顕著に感じ取っている。

 

海外のゲーマーは、続編に対して”進化の度合”だとか”イノベーション”を求めがちだ。

移植(リマスター含む)や完全版商法、代わり映えのしない続編がやたらめったら海外で嫌われるのもそのためである。

『無双』シリーズはまさにその標的だった。

 

無双が海外で売れない要因②:キャラクターの元ネタが伝わりづらい

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『真・三国無双』『戦国無双』『無双OROCHI』シリーズのキャラクターは、中国の三国志や日本の戦国時代に登場する歴史上の人物をモチーフとしており、これが殊に英語圏では伝わりづらい。

歴史に詳しくなくともアジア圏の人間なら多少なりとも分かるとはいえ、日本史や中国史にあまり縁のない英語圏の人達にはどのキャラもさっぱりなのだ。

考えてみて欲しい。アメリカ産ゲームをプレイしようとしたら、どのキャラもアメリカの歴史上の人物を原案としたキャラクターだったとしたら。キャラクターに特に愛情が湧くでもなく、淡々とただのおっさんだと思い込んでプレイすることだろう。

 

海外のゲーマーの中には、『ゼルダ無双』で始めて『無双』シリーズを手に取ったという人も多い。

「ゼルダ無双」が売れているのは”ゼルダ効果”のおかげであって、「ワンピース無双」が売れているのもまた”ワンピースが人気”だからである。

コラボシリーズはまだしも、本編シリーズは低迷を極めている。

 

ゼルダ無双 厄災の黙示録 -Switch

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  • 発売日: 2020/11/20
  • メディア: Video Game
 
ゼルダ無双 ハイラルオールスターズ DX - Switch

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  • 発売日: 2018/03/22
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【PS4】 無双OROCHI3 Ultimate

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  • 発売日: 2019/12/19
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真・三國無双8 - PS4

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  • 発売日: 2018/02/08
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『実況パワフルプロ野球』シリーズ

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コナミより20年以上に渡って発売されている人気野球ゲーム『実況パワフルプロ野球』シリーズ。
シリーズ累計売上は2019年時点で2260万本を突破しているが、そのほとんど全ては日本市場の売上だ。

海外でもスポーツゲーム、特に野球ゲームは本場のアメリカでも大人気だが、そこに『パワプロ』を買うという選択肢はない。

一体なぜなのか…!?

 

パワプロが海外で売れない要因:グラフィックがリアル路線ではない

『パワプロ』は、海外で人気のあるスポーツゲームブランド「2Kスポーツ」と手を組んで、「MLB POWER PROS」というタイトルでメジャーデビューしている。

Mlb Power Pros / Game

選手データが海外の球団のものになっており、キャラクターの肌の色や目つきが変えられていたりと、適切にローカライズが成されている。

日本人選手も登録されていて、日本でも「実況パワフルメジャーリーグ」の名で発売されている。

選手データが日本人のままローカライズされていたら、売れない理由は語るまでもなく明々白々なのだが...そうではないのだ。

 

では、何の要素が海外のゲーマーと野球好きに刺さってないのだろうか?

ここで『パワプロ』の海外版発売に対する、海外の掲示板の反応を見て頂きたい。

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一部のプレイ済みユーザーは肯定し、長文で力説しながら布教する中、

大半の未プレイユーザーはかなり否定的な意見を書き込んでいる。

 

そう、二頭身のパワプロ君グラフィックが受け入れられないのだ。むしろ馬鹿にされ、『MLB 2K』シリーズのようなリアル路線を嘱望される。

 

まさにこの掲示板の状態が海外では通常であり、リアル路線でないグラフィックは犬猿されがちとなるのだ。スポーツゲームなら尚更...

グラフィック重視の考えはPVなどの先入観で買うゲームが決まってしまうため、人生で体験できる面白いゲームの数が減っていると思うのだが、これも日本人的な考えなのだろう。

コナミがもう少し本気で海外パブリッシングに力を入れ、海外のユーザー間の誤解や先入観を解いて行ったら日本並みに売れると考えるのだが...

まだまだ海外での『パワプロ』の立ち位置は、コアなファンの間で親しまれるニッチな日本ゲームで留まっているようだ。

 

<SW版>eBASEBALLパワフルプロ野球2020

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  • 発売日: 2020/07/09
  • メディア: Video Game
 
<PS4版>eBASEBALLパワフルプロ野球2020

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  • メディア: Video Game
 

 

 

 

『アイドルマスター』シリーズ

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”アイドル”に焦点を当て、ギャルゲーや音ゲーを融合させた育成シミュレーションゲーム『アイドルマスター』シリーズ

日本のオタクの五臓六腑を貪り尽くしており、その展開はコンシューマーゲームに留まらず、スマホゲーム・アニメ・CD・漫画など様々な方面にメディアミックスが行われている。

 

けれど、海外の色を一切感じさせない。

海外でも『アイマス』は展開されているのだが...

 

アイマスが海外で売れない要因:日本国外のアイドル文化は無に等しかったから

『アイマス』が海外でウケない理由は至極簡単で、シリーズのテーマにしているアイドルを作り上げた”アイドル文化”が、日本国外(韓国や中国などの日本に近いアジア圏を除く)では皆無に等しいからである。

 

思い浮かべてみてほしい。

僕ら日本人が想像するような”アイドル”は、アメリカやヨーロッパに存在するだろうか?

アイドル的人気を誇るスーパースターなら居るが、『アイマス』のように歌って踊るキラキラとした若い女男は居ない。

 

”アイドル文化”は、日本で生まれて日本で育った、日本の音楽業界が作り上げた日本独自のものだ。

韓国で人気を博しているアイドルグループだって、日本のアイドルのオマージュに過ぎない。

そして”アイドル文化”と関わりの深い”オタク文化”だって、日本で誕生し海外では近年まで育たなかった文化である。

バンナムも日本で200億円以上の経済規模を生んで満足しているから海外展開は消極的だし、日本でのみ売れているのは必然だと思う。

 

…とはいうものの、着実に日本の”アイドル文化”は海外で広がっている。

それは”オタク文化”の拡大と共に広がっていて、事実「ラブライブ!」が海外でもウケている。

アニメ版「アイマス」は海外では全然マイナーなアニメだが、海外の反応なんかを見れば日本人と似たようなリアクションである。

日本のゲームは縮小気味だが、日本のアニメやオタク文化はむしろ拡大していることを念頭に置いておいてもらいたい。

これはバンナムに、アイマスの海外アプローチのヒントを与えちゃったか…!?

 

【PS4】アイドルマスター ステラステージ

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  • 発売日: 2017/12/21
  • メディア: Video Game
 

 

 

海外では売れない和ゲー紹介 まとめ

ここまで海外では売れない「和ゲー」を9シリーズ紹介したわけだが、あなたはどう感じただろうか?

 

グローバル化だの、日本のゲームは売れないだの、アメリカのゲームが正義だの世間では言われているが、

こう振り返ってみると言われているほど酷い状況に置かれているとは思えない。

『モンハン』は世界で売れたし、『ドラクエ』や『龍が如く』も日本国外で受け入れられつつある。

 

だがここで紹介した9シリーズは、どれも最初に日本で受け入れられ、日本のゲーマーが育てて来たIPだ。

母数が減っていようと、未だ圧倒的なシェアを日本が得ていて、日本国内の盛り上がりは陰りを見せない。

 

第一に、日本人がゲームを買わないから、日本市場より売れるアメリカがメインマーケットとなり、メーカーもそこでウケるようなゲームを作りだした訳で。

日本人がアメリカを始めとした海外の熱心なゲーマー以上にゲームを買えば、再び日本がゲームの中心となる。

そう、ファミコン時代~PS2黄金期のあの時のように...

 

 

「日本人よ、ゲームを買え!」

「そして海外のゲーマーよ、もっと日本のゲームを買ってくれ!」

 

この2つが、この記事を通して僕が言いたい感想・結論となった。

 

 

 

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